想定読者の心境
- ふと、アイデアは思いついたけど、それを会議で提案したり、行動に移したりするのが怖い
- 自分のアイデアは質が悪いから、実行するに値しないといつも思う
- もっと良いアイデアがあるのではないかと、いつまでも考えてしまう
課題:アイデアの実行が怖い
ふと何かアイデアを思いついた時、最初は良いアイデアだと思っていても、しばらくすると「こんなアイデアは誰でも思いつくだろう」「どうも面白みに欠ける」と感じ始めることは誰にでもある経験だと思う。
良いアイデアだと思えないから、誰かに提案したり、行動に移したりすると失敗するのではないかと怖くなる。こんなアイデアは実行するに値しないと思うようになる。やがて、そのアイデアは自分の手で消し去られてしまう。そして、より良いアイデアを求めて再び考え続ける。私もこんなことは日常茶飯事である。
確かに、良い結果を出すためには良いアイデアが必要だ。妥協せず、より良いものを求めてアイデアを出し続けることは大切だ。
しかし、それと同じくらい大事なこととして、思いついたアイデアを行動に移すことが挙げられる。ずっと脳内で考えているばかりでは何も変わらない。誰かに話したり、何か行動することで初めて前に進むことができる。とはいえ、この行動に移すというのは案外勇気がいる。
そこで、今回は、思いついたアイデアを行動に移す勇気が得られることを目指し、なぜアイデアの実行が怖いのか、その原因について考えてみる。
原因:逸話「コロンブスの卵」状態になっている
アイデアを行動に移す勇気が出ないのは、
アイデアを思いつく
↓
このアイデアはつまらないと思い始める
↓
実行したら失敗するのではないか
↓
実行するのが怖い
という思考回路が働いているからではないだろうか。そこで、このアイデアはつまらないと思ってしまうことについて、原因を考えてみる。
コロンブスの卵:優れたアイデアも一度知れば当たり前でつまらないものになる
コロンブスの卵という逸話がある。テーブル上に卵を立てる方法を誰も思いつけない中、コロンブスが卵の底部を潰して立てて見せたという話である。
最初はテーブルに卵を立てるなんて至難の業だと思われていた。実際、誰も方法を思い付けなかったのだから。しかし、コロンブスはその問題を一発で解決した。
そして、そのアイデアは特別な技術を必要とせず、単純に「卵の底部を潰して平らにする」という、一度知ってしまったら誰でもできるものだった。
このアイデアを一度知ってしまうと、次に卵をテーブルに立たせないといけなくなった時、何も悩むことなく当たり前のように卵の底を潰して立てるだろう。そして、「こんなの誰でも思いつくくらい単純なことさ」と思うのである。
しかし、このアイデアはコロンブスが教えてくれたから自分にとって当たり前になったのであり、コロンブスが提案しなければ今も思いつけずにいたかもしれない。
つまり、素晴らしいアイデアも一度知ってしまったら、それは当たり前なものだという認識が発生してしまうのである。
脳内で「コロンブスの卵」状態になっていないか?
この逸話ではアイデアを思いついたコロンブスと他者とのやり取りとして描かれているが、自分の脳内でも起こりうる。
自分で思いついてしまった以上、そのアイデアは自分にとって当たり前になってしまい、「こんなことは当たり前だよ」とコロンブスの卵状態になるということである。
自分のアイデアが「つまらない」と感じるのはある意味で自然
上記のように考えると、自分で思いついたアイデアが単純に思えるのは当然のことである。
しかし、単純だと感じているのは自分だけであり、案外周りの人はそうは思わないことかもしれない。
解決法:アイデアは自分だけで評価できないという認識をもつ
アイデアの評価は自分だけではできず、客観的な評価が必要
自分の脳内でアイデアの評価をしてしまうと、コロンブスの卵状態になり、どうしても「このアイデアはつまらない」という判断になりがちである。これでは正当にアイデアの評価ができない。
そのアイデアに価値があるのか、無いのか。これは実際に実行したり、誰かに話したりすることを通して客観的な評価が得られないと分からないだろう。
アイデアは自分だけでは評価できないものだ。自分で勝手に「つまらない」と評価するのはもったいない。
こういった認識を持つことで、少しは行動に移す勇気が得られるかも知れない。
まとめ:思いついたアイデアは恐れず行動に移してみよう
自分のアイデアを「こんなの誰でも思いつくはずだからやっても無駄だ」と諦め実行しないのは非常にもったいないことである。あなたのアイデアはあなたが思っている以上に価値があるかもしれない。
コロンブスの卵のように、自分で思いついたアイデアはどれも単純に感じてしまうのは自然なことであると自覚した上で、まずは行動に移してみよう。きっと、自分が予想している以上の効果が得られるはずだ。
もっと納得感を得るために
今回の記事は比較的抽象的な観点でまとめた。
どんどん行動することの大切さに関し、もっと納得感が得られるような、具体例が欲しいという方は、以下の本を読んでみると良いかも知れない。読むと行動してみようと勇気がもらえる。
あるいは、僭越ながら私自身の体験談も記事にしているので、こちらも参考になれば幸いである。
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